『クンドゥン』 (1997年作品 135分)
監督:マーティン・スコセッシ
出演:テンジン・トゥタブ・ツァロン、ギュルメ・テトン
音楽:フィリップ・グラス
アメリカを離れたマーティン・スコセッシが描く、チベットのダライ・ラマの半生。フィリップ・グラスの反復音楽とチベット僧たちの読経とのアンサンブルが脳髄を揺るがし、その音の渦巻きがアジアの風景を天上の風景へと変える。
『ストレート・トゥ・ヘル』 (1987年作品 82分)
監督:アレックス・コックス
出演:サイ・リチャードソン、ジョー・ストラマー、エルヴィス・コステロ、ザ・ポーグス、デニス・ホッパー、ディック・ルード、グレース・ジョーンズ
音楽:ザ・ポーグス、ジョー・ストラマー、エルヴィス・コステロ(ザ・マクマナス・ギャング)他
スペインの砂漠に放置されたロケセットをそのまま使って撮影された、アレックス・コックス風マカロニウェスタン。何もない場所に何かが作られそして忘れられ残骸となったそこにたち現れる亡霊のような風景と人物たち。騒がしくもおぞましい、その亡霊たちの歌声を聴け。
『デッドマン』 (1995年作品 121分)
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:ジョニー・デップ、ロバート・ミッチャム、ミリー・アヴィタル、イギー・ポップ
音楽:ニール・ヤング
ジム・ジャームッシュが描く、モノクロームの西部劇。死んでいるのか生きているのかもはや判別不能の男の、魂の旅路。それはジャームッシュが常に描き続ける「アメリカ」の歴史=物語でもあり、「アメリカ」の幻影でもある。スクリーンを見ながらギターをかき鳴らし続けたニール・ヤングの魂の波動が、それを支える。
『イヤー・オブ・ザ・ホース』 (1997年 107分)
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:ニール・ヤング、クレイジー・ホース、ジム・ジャームッシュ
音楽:ニール・ヤング&クレイジー・ホース
「デッドマン」の後、「ブロークン・アロー」などのビデオクリップの延長線上で作られた、ジャームッシュによるライヴ・ドキュメンタリー。96年のツアーをメインに、彼らの30年の歴史がそこに重ねあわされる。8ミリ、16ミリ・フィルムでとらえられた粗い映像は、そのまま彼らの歴史の姿でもある。
『ココロ、オドル。』(爆音リミックス) (2004年 23分 DV)
監督:黒沢清
出演:浅野忠信
台詞のない、字幕と音響、音楽のみで綴られる他者との融合の物語。雑誌「インビテーション」の付録DVD用に作られたDVによる短編を、爆音用にリミックスして、当日のみの限定上映。
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